「小泉政権からずっと格差が広がり続けている」とよく言われています。官から民へ移行し、規制を撤廃することで資本主義を助長し、その結果格差が広がったという話です。




格差とはそもそも、資産や収入の格差ということです。江戸時代などは、生まれによって地位が固定し、その結果格差が固定化していました。
では、今の時代はどうか。当然ながら、地位は固定化されていません。職業の選択も自由です。金が欲しかったら給料が良い会社に入ればいいだけです。日本では、極めて高いレベルで自由が保障されています。では、なぜ格差が生じているのか。それは、親から引き継ぐ資産と教育の投資の2つです。

例えば、親から3億円を引き継げば、その人は一生働かなくとも生きていけます。これは、年収数百万円で生きる多くの人にとって、多大な格差に見えます。また、3億円を会社に投資すれば、資産は勝手に増えていきます。
もうひとつは、教育の投資額の違いです。それなりの収入を得るためには、それなりの職業に付く必要があります。そしてその職業は、それなりの学歴や実力が必要です。そのため、親が裕福な子供は、教育投資をたっぷり受けて、有名私立中学校に入り、東大や早慶といった一流大学に進学していきます。一方、普通の子供は、本人の素質がない限り、なかなか同じようには行かないでしょう。
つまり、親が裕福であれば、親から資産と収入を得るための手段の2つを受け継ぐことが出来ます。これは、1500M走で例えた場合、1000M地点から自転車で走るくらいの差があります。勝ち目は始めからないのです。

しかし、ITのおかげで世の中は劇的に変わってきました。情報が爆発的に増えたのです。そして、その情報は誰でも見れるようになったのです。昔から情報によって、人は優位性を保ってきました。宗教では、聖書や仏典を秘密にすることで、自分を権威づけを行い、企業では、上司が部下に対し情報の差で自らの権威づけを行いました。しかし、その情報格差が劇的に改善された今、そういった権威付けは不可能です。
さらに、ITは、「場」を提供しました。これにより、場所による格差を大きく是正しました。楽天などはその代表例でしょう。
その結果、チャンスの平等化を促しました。そして、チャンスを掴めるかどうかは、"ITスキルとアイデア"です。ITスキルとアイデアがあれば、ネットから機会を見つけ、ネット上にサービスを開発し、ネットからサービスを提供出来ます。道具を使いこなす能力さえあれば、1500M走を、バイクや自動車で走る選択肢が与えられたわけです。



ポイントは、この機会に満ち溢れた社会において、そのチャンスを掴むためには、ITを使いこなす必要があるという事です。それは、エキサイティングであると同時に少し怖い気もします。なぜなら、今度はIT教育を行うかどうかで格差が広がるという議論になり、結局は格差は永遠に狭まらない可能性があるからです。


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