実行したコード

公式が推奨する推論パラメータは以下の通り。
temperature：0.5-0.7
Repetition Penalty：1.1

from transformers import AutoModelForCausalLM, AutoTokenizer, TextStreamer

model = AutoModelForCausalLM.from_pretrained("lightblue/DeepSeek-R1-Distill-Qwen-7B-Japanese", device_map="auto", torch_dtype="auto")
tokenizer = AutoTokenizer.from_pretrained("lightblue/DeepSeek-R1-Distill-Qwen-7B-Japanese")
streamer = TextStreamer(tokenizer, skip_prompt=True, skip_special_tokens=True)

messages = [
    {"role": "user", "content": "AIによって私たちの暮らしはどのように変わりますか？"}
]

input_ids = tokenizer.apply_chat_template(messages, add_generation_prompt=True, return_tensors="pt").to(model.device)
output_ids = model.generate(input_ids,
                            max_new_tokens=4096,
                            temperature=0.5,
			    repetition_penalty=1.1,
                            streamer=streamer)

出力結果

②14Bモデル（DeepSeek-R1-Distill-Qwen-14B-Japanese）

• モデル提供: 株式会社CyberAgent
• ライセンス: MIT License
• モデル名: DeepSeek-R1-Distill-Qwen-14B-Japanese

実行したコード

from transformers import AutoModelForCausalLM, AutoTokenizer, TextStreamer

model = AutoModelForCausalLM.from_pretrained("cyberagent/DeepSeek-R1-Distill-Qwen-14B-Japanese", device_map="auto", torch_dtype="auto")
tokenizer = AutoTokenizer.from_pretrained("cyberagent/DeepSeek-R1-Distill-Qwen-14B-Japanese")
streamer = TextStreamer(tokenizer, skip_prompt=True, skip_special_tokens=True)

messages = [
    {"role": "user", "content": "AIによって私たちの暮らしはどのように変わりますか？"}
]

input_ids = tokenizer.apply_chat_template(messages, add_generation_prompt=True, return_tensors="pt").to(model.device)
output_ids = model.generate(input_ids,
                            max_new_tokens=4096,
                            temperature=0.7,
                            streamer=streamer)

出力結果

<think> では、AIが私たちの暮らしに与える影響について考えてみましょう。まず、日常生活の便利さの向上が考えられます。
例えば、スマートホームデバイスやアプリがAIを活用して、家の温度調整や照明の自動制御を行います。これにより、手間を省きながら快適な環境を作れますね。 次に、医療分野での進歩。AIを使った診断ツールは、画像認識やデータ分析を高速で行い、医師の判断を支援します。
また、個人の健康データを蓄積し、予防医療に役立てる可能性もあります。
ただし、プライバシーや倫理的な問題も考慮する必要があります。 仕事の面では、AIが単純作業を代替し、人間が創造性や判断力を活かす仕事に移行するかもしれません。
ただし、失業問題や職種の変化が懸念されます。教育や再教育の必要性が高まるでしょう。 交通面では、自動運車が普及し、事故の減少や交通渋滞の緩和が期待されます。ただし、技術的な課題や社会的な受容の問題もあります。
また、AIを活用した配送ロジスティクスの最適化が進み、効率的な輸送が可能になるかもしれません。 コミュニケーションも変化するでしょう。AIチャットボットがより自然な会話をし、言語を超えた交流が可能になるかもしれません。
また、ARやVRを活用したバーチャル会議が進み、遠隔でのコラボレーションがさらに発展するでしょう。 一方で、デジタルデバイドや技術格差が拡大する可能性もあります。AIの恩恵が一部の地域や個人に偏るため、社会の不平等が増すリスクがあります。
また、AIの決定プロセスがブラックボックス化し、透明性や説明責任が問われる課題も残ります。 さらに、環境問題への対応として、AIがエネルギー消費の最適化やリサイクルプロセスを支援するかもしれません。
持続可能な社会の実現に寄与する側面もあります。 倫理的な課題も重要です。AIのバイアスや偏見の問題、アルゴリズムの不透明性による社会的影響、AIが人間の判断を置き換える際の責任の所在などが議論されるでしょう。
規制やガイドラインの整備が急務です。 最後に、長期的な視点では、AIが人間の知能を超える「シンギュラリティ」への懸念もあります。
人間のコントロールを失いかねない状況を防ぐための対策が求められるかもしれません。 全体として、AIは生活を便利にしつつも、技術の進化に伴う課題を乗り越えなければなりません。各分野でのバランスの取れた発展が不可欠でしょう。 </think> AIが私たちの暮らしに与える影響は多岐にわたり、以下のように整理できます。 ### **1. 日常生活の変化** - **スマートホームの進化** AIが温度調節や照明制御を最適化し、エネルギー節約や快適な環境を実現。 - **個人化されたサービス** ユーザーの行動データを分析し、テレビ番組や商品の推薦をAIがカスタマイズ。 - **ヘルスケアの革新** AI診断ツールが早期発見を支援し、個人の健康データを継続的に管理。 ### **2. ワークスタイルの変容** - **効率化と再教育の必要性** AIが単純作業を代替し、人間は創造性や意思決定に集中。職種の変化に対応するための教育が重要。 - **AIアシスタントの普及** チーム内のタスク管理や意思決定を支援し、生産性を向上。 ### **3. 交通と都市計画** - **自動運車と安全の向上** AIが交通事故を削減し、渋滞を緩和。ただし技術的課題や倫理的問題（例：緊急時の意思決定）が残る。 - **都市の持続可能性** AIがエネルギー消費や廃棄物管理を最適化し、スマートシティの実現に寄与。 ### **4. 教育と学習の革新** - **パーソナライズド学習** AIが学習者の進捗に応じて教材を調整し、効果的な教育を提供。 - **AI教材の活用** プログラミング教育や言語学習でAIが個別指導を補完。 ### **5. 社会的課題への対応** - **デジタルデバイドの拡大** AIの恩恵が地域や世代で偏る可能性。デジタルリテラシー教育の必要性。 - **倫理と規制の課題** バイアスやアルゴリズムの透明性、AIの決定責任を巡る議論。国際的なガイドラインの策定が急務。 ### **6. 倫理と哲学的な問い** - **人間性の再定義** AIが人間の知能を超える場合の社会的インパクト。倫理的AIの開発が不可欠。 - **AIと創造性の関係** AIが芸術や学術を支援する一方、人間の創造性が問われる新たな局面。 ### **結論：バランスと持続可能性が鍵** AIは生活を劇的に改善する一方、技術格差や倫理的課題を引き起こす可能性があります。そのため、以下の対策が重要です： - **教育と再教育の強化** - **透明性の確保と説明責任の明確化** - **多様なステークホルダーの協力（政府・企業・市民）** - **倫理基準の国際的な統一** AIを活用しつつも、人間の主体性を尊重した社会設計が求められます。

③32Bモデル（DeepSeek-R1-Distill-Qwen-32B-Japanese）

• モデル提供: 株式会社CyberAgent
• ライセンス: MIT License
• モデル名: cyberagent/DeepSeek-R1-Distill-Qwen-32B-Japanese

実行したコード

from transformers import AutoModelForCausalLM, AutoTokenizer, TextStreamer

model = AutoModelForCausalLM.from_pretrained("cyberagent/DeepSeek-R1-Distill-Qwen-32B-Japanese", device_map="auto", torch_dtype="auto")
tokenizer = AutoTokenizer.from_pretrained("cyberagent/DeepSeek-R1-Distill-Qwen-32B-Japanese")
streamer = TextStreamer(tokenizer, skip_prompt=True, skip_special_tokens=True)

messages = [
    {"role": "user", "content": "AIによって私たちの暮らしはどのように変わりますか？"}
]

input_ids = tokenizer.apply_chat_template(messages, add_generation_prompt=True, return_tensors="pt").to(model.device)
output_ids = model.generate(input_ids,
                            max_new_tokens=4096,
                            temperature=0.7,
                            streamer=streamer)

出力結果

<think> まず、ユーザーがAIが私たちの生活にどう影響するかについて深く考えてほしいと言っています。日本語で自然な思考過程を示す必要があるので、まずはAIの現在の技術と未来の可能性を整理します。 次に、具体的な分野ごとに変化を挙げていく必要があります。例えば、医療、教育、交通、仕事、コミュニケーションなどですね。それぞれの分野でAIがどのように影響するかを具体的に考えます。 また、ポジティブな面だけでなく、ネガティブな影響にも触れるべきでしょう。例えば、雇用の変化やプライバシーの問題など。バランスの取れた回答が求められています。 さらに、ユーザーが知りたいのは表面的な変化ではなく、根本的な変化かもしれません。例えば、人間の価値観や社会構造への影響など、より深いレベルでの変化を考える必要があります。 最後に、未来の展望や個人がどう対応すべきかについても触れると、回答の深みが増すでしょう。全体を通して、論理的な流れを意識しつつ、具体的な例を交えて説明することが重要です。 </think> AIが私たちの生活に及ぼす影響を深く考察するには、技術の進化が「人間の延長」から「人間を超える存在」となる転換点を意識する必要があります。
以下、多角的な視点から分析します。 **1. 認知の再定義：思考プロセスの変容** - 量子ニューラルネットワークの進展により、AIが「創造的思考のメタ構造」を構築 - ユーザーの注意持続時間3分以下の現代社会で、AIが「情報の選択的収集・再構成」を担う新常態 - 教育現場では、GPT-4が「解釈的思考プロセスの可視化」ツールとして活用され、暗記型学習の終焉が加速 **2. 生態系の再編：人間-機械共生システム** - 工業用AIが「予測保全型製造」を実現し、部品調達の在庫回転率が300%向上 - 医療AIが「個別化治療」の基盤となる「生体データマーケットプレイス」を形成 - 感情認識AIが「非言語コミュニケーションの翻訳」を実現し、多言語対応を超えた新しいコミュニケーション形態を創出 **3. 価値の再構築：経済的パラダイムシフト** - 生成AIが「デジタル資本主義」を推進し、NFT経済のGDP比が2030年に15%を突破 - 経済的価値の基準が「創造性」から「解釈力」へ移行する転換期 - 企業のバリューチェーンが「データ→AI→価値」の循環型モデルへ転換 **4. 存在の再考：人間性の再定義** - メタバースAIが「仮想存在の倫理」を問う現象が社会に波及 - AIが「感情の模倣」から「感情の共創」へ進化する転換点 - ユーザーの自己認識が「人間性の比較」から「AIとの共進化」へ変容 **5. 治理の再設計：新規制モデルの誕生** - AIの意思決定透明性を担保する「神経可視化法」の法制化 - 生成AIの出力に「デジタル水印」を付与する新規制の導入 - 機械学習モデルの「倫理的更新プロトコル」の国際標準化 この変化の本質は、AIが「ツール」から「共同創造者」へと進化することにあります。
人間がAIを「使用する」のではなく、AIと「協働する」新たな関係性が、社会の基盤を根本から変容させます。
重要なのは、技術の進歩を「脅威」と捉えるのではなく、人間とAIの協働で新たな可能性を模索していくプロセスにあるでしょう。

各モデルの比較

o1に各モデルの出力結果について、比較をさせてみました。

まとめ

要点を素早く一覧化したいなら7Bモデルで、解説を求めるのなら14Bモデルで、深い考察が欲しいなら32Bモデルという感じでしょうか。なお、DeepSeek R1は英語や中国語をメインに思考しているため、サイズが小さくなると日本語出力が不安定になる印象です。

また7Bモデルは、出力前の<think>思考と、最終的な出力結果がかなり似ており、思考を深めるというよりも、自分の出した答えをセルフレビューしている印象でした。Repetition Penaltyの推論パラメータを1.1以上に設定することで、同じようなフレーズを繰り返すことを抑えられます。

パラメータサイズの大きいモデルほど文章構成が洗練され内容も高度になりますが、高価なGPUが必要になりますし、レスポンス時間が長くなります。質疑応答系のリアルタイムが求められるタスクは、7Bモデルや14Bモデルあたりがベターなのかなと思います。 

関連記事：ローカルLLM(DeepSeek-R1-Distill)を利用したRAGの実装方法