新しい仕事に挑戦するとき、どのように職業を選び、どう学んでいけばよいのでしょうか。

環境変化が速いので、日々勉強しなければ生き残れなくなりました。勉強は人生の命綱です。

エンジニアになりたい人やスキルアップしたい人もいると思いますが、エンジニアの仕事内容は幅広く、何を学んでいけば良いのかなかなか見えてきません。

僕自身は、機械学習を独学で勉強して、企画職からAIエンジニアになりました。ただ謙遜でも何でもなく、学習能力は高くありません。Pythonの基礎研修で講師の言ったとおりにプログラムが書けず、周囲が器用にプログラミングしているのを見ると、地頭と言うのはあるものだと感じました。

ただ勉強方法は自分なりに工夫したつもりです。今回は僕なりの学習戦略を公開してみたいと思います。

関連記事:なぜエンジニアは勉強するのか?4つの目的を解説

学習戦略の手順

具体的には、以下の手順で学習を行いました。

1.現状分析「世の中の需要を調べる」
2.戦略策定「どこにポジションを取るか決める」
3.実行計画「学習方法を計画する」
4.実行「実際に学ぶ」

 
コンサル風に言うと、「現状分析」「戦略策定」「実行計画」「実行」です。それぞれ解説します。


1.現状分析「世の中の需要を調べる」

世の中に需要がない技術を学んでも、あなたの市場価値は全く上がりません。無駄な努力になってしまいます。趣味でやるならよいですが。

市場価値とは、下図のXとYの重なる領域の面積です。「この面積の中の仕事内容ならきっと成果を出してくれるだろうという周囲からの期待値」が市場価値です。学習の目的は、この面積を広くすることと言えます。
スライド3
世の中の需要を調べるには、まず経済産業省やシンクタンクが出している市場成長のレポートをみてみます。IT領域、特にソフトウェア分野は伸びているので、ITエンジニアなら、あまり心配する必要はないでしょう。

ただ具体的にどの領域の技術が求められているかは濃淡があります。求人情報サイトを適当に検索していると求められるスキルが見えてくるのでおすすめです。

定性的には、第一線で働いている人から話を聞いてみたり、ブログから調べます。また、実際に採用活動に携わる経営者のブログなんかも見ておいて損はないでしょう。僕自身はこの段階で転職エージェントからもヒアリングしてました。

参考記事:転職エージェントにボコボコにされて未経験からAIエンジニアに転職した話

2.戦略策定「どこにポジションを取るか決める」

ポジション取りとは、自分の仕事内容を設定することです。エンジニアとして働いている人のブログを読んだり話を聞いてみて、「あ、この仕事は自分にも合ってそう」と思ったらきっと向いている分野です。

その後、もう一歩イメージを具体化していきます。「これから学ぶ技術を活用して、自分が職場で活躍している姿」をイメージしてみてください。
職場では、上司から仕事のオーダーが来て、自分で手を動かしたり、打ち合わせで意見を言ったりまとめたりすることになるでしょう。最後は誰かの役に立つアウトプットを納品するはずです。

活躍した姿をイメージできれば、勉強の半分は終わったも同然です。あとは今の自分に足りない知識を学ぶだけです。もしイメージができないのなら、働いている人からのヒアリングが足りてないので、追加ヒアリングしましょう。

実務でやりながら学ぶと効率が良い理由は、学んだ知識が活用できる姿がイメージしやすいからです。未経験分野に挑戦する場合は、現職エンジニアにヒアリングして、自分の中にイメージを作ると学習対象が明確化されます。


3.実行計画「学習方法を計画する」

学習方法を計画します。教材は様々あり、技術書、Udemyなどの動画、プログラミングスクール等様々です。

おすすめの方法は、以下の感じです。
①本屋に行って入門書を多読する。
②これはと思った技術書やUdemyの教材を見つけてその1冊を完璧にする。
③学んだことはブログやSNSなどにアウトプットする。

入門書を多読すると、必要な知識が見えてきます。頭の中に学ぶ対象の骨格ができるイメージです。
ちなみに、本ブログのPythonで機械学習タグは、僕の独学の軌跡そのものです。

参考記事:AIエンジニアが教えるゼロから機械学習の勉強法

4.実行「実際に学ぶ」

がんばります。独学の道はなかなか大変です。ただ我々にはゴールがあります。到達点があれば、人間を前を向いて歩き続けられます。

モチベーションが下がったら、活躍してるイメージを振り返り、今やっている努力はムダにならないという事を確認してください。そうやって自分自身の弱い心を説得していることで、学習と言うのは継続できます。TwitterやYouTubeの誘惑に勝つことが出来ます。

参考記事:大学不要?人工知能(AI)を独学で勉強する方法

おわりに

勉強の継続のためには、自分が活躍しているイメージが大事という話でした。

イメージがないから、何から勉強すればよいか分からない。
イメージがないから、勉強の意欲が起こらない。
イメージがないから、勉強を継続することが出来ない。

逆に言うと、仕事のイメージさえ持てれば、学習を継続する大きな力になるはずです。

関連記事:未経験からAIエンジニアになる方法