ITエンジニアの方が、AI時代に生き残るための3つのキャリア戦略と、機械学習エンジニアへの転職方法を解説します。

AI技術を学ぶ理由は変化に対応するため

数々の市場調査結果を見る限り、人工知能技術がこれからの世の中に大きく影響を持つことは間違いありません。2030年には国内の市場規模が86兆円という推定が出されています。
特に日本では労働者が急速に減少しているため、人工知能への期待は高まるばかりです。

そのため人工知能や機械学習を学ぶことは、エンジニアにとって将来を開く大きな一手であることは間違いないでしょう。

参考記事:AI人材の年収が高い理由は?|SEがAIエンジニアに転職すべき2つの理由

変化に対応しないことの一番の問題点は、「顧客がいなくなる」ことです。顧客と言うのは、ほっとくと年間10%とか減っていくので、売上が落ちて倒産してしまいます。また、ITエンジニアとしても、自分を必要としてくれる人が徐々に減っていってしまいます。

例えば、ある分野で世界有数の知見を持っていたとしても、その知見がAI技術に置き換えられてしまったら、その人の価値はなくなってしまいます。

残酷な話ですが、資本主義化に生きる全ての人が、将来を見越して自分自身を変化させていかなければ、生き残れなくなっているのです。

変化の激しい時代のITエンジニアの3つのキャリア戦略

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ITエンジニアの方で、将来的に機械学習を仕事にしたい方も増えているかと思います。
この変化の激しいAI時代に、ITエンジニアはどのようにキャリア構築をしていくべきなのでしょうか。大きく3つの方向性があると思います。

1.変化の少ない技術を身に付ける(例:機械学習周りのインフラエンジニア)

変化のスピードは、技術領域によって異なります。そのため、変化が緩やかな技術を身に付けることによって、生存戦略を高める方法があります。

代表例は、「インフラエンジニア」でしょう。
OSやデータベースは、事実上デファクト製品が市場を席巻しているため、その知識は長く利用できます。そのため、サーバーOS、データベース、ミドルウェアの選定と構築などは、息の長い知識です。

特にAWSやUnixなどは、機械学習の分析用サーバでもよく利用されるため、現場で重宝されます。技術に詳しいと思われる機械学習エンジニアやデータサイエンティストも、インフラ回りは苦手と言う人も多いです。正直に言うと私も苦手です。

そのためまずインフラエンジニアとして機械学習案件に参画し、分析スキルを吸収していくという戦略は有益です。

経営者から見て、インフラ構築もできるし、機械学習のプログラミングが出来る人材は、非常にありがたい存在です。インフラ構築で他の人を雇う別料金がかかりませんし、急な変更にも対応してくれます。その上、Pythonのプログラミングもできるとなると、経営陣はその人を手放さないことでしょう。

2.変化に追随していく(例:ディープラーニング領域のリサーチャー)

世の中が変化するならそれに合わせて自分も同じく変化していこうとする戦略です。例えば、フロントエンドの技術やディープラーニングの分析手法などは、非常に変化が激しい領域です。

特にディープラーニングの画像認識処理や自然言語処理の発展は、ちょっと信じられないくらいで進んでいます。そのため、技術の最先端にいるには、常に情報収集と勉強が必要です。

とても大変なように思えますが、知的好奇心を満たすという意味では、これ以上に面白い領域はありません。昨日まで不可能だったことが、今日にはできる方法が発見されていたりします。

その技術をどうやって市場に投入するかは、また別の議論ではありますが、技術的にも科学的にも面白い領域が広がっています。若手の優秀層が、こぞって参入しているのがディープラーニングの領域です。

広がる市場は非常に大きく、一攫千金もありますが、勉強時間や情報収集に時間がとられるため、息を吐くように情報収集している人におすすめです。

3.複数のスキルを組み合わせる(例:バックエンド開発もできる機械学習エンジニア)

技術が変化するなら、複数のスキルを身に付けてキャリアを差別化する戦略です。
1つの分野に全ての時間を投資すると、その分野の価値がなくなったときに無用な人物になってしまうリスクがあります。複数のスキルがあれば、ポートフォリオ的に安心するという考え方です。

加えて、複数のスキルを身に付けることで、他の人と差別化できるという効果もあります。

例えば、バックエンド側のシステム開発と機械学習スキルの両方を身に付けると、機械学習のモデル作成から商用システムへのデプロイまで一人称でできるようになります。
システム開発だけ得意な人に比べて、市場から圧倒的に選ばれる可能性が高まります。

複数のスキルを組み合わせると、自分のポジションが明確になりますので、顧客から声がかかりやすいです。言わばスキルの掛け算です。

単純に機械学習のスキルだけで生きていくとなると、さすがに競合も増えてくるので自分が埋もれてしまうリスクがあります。そのため、「製造現場の業務に詳しいAIエンジニア」や「経営コンサルもできるデータサイエンティスト」などで差別化することで、生き残る確率が大幅に高まるでしょう。

特に現職がITエンジニアの方であれば、機械学習の知識を新たに学ぶことで、市場価値を大幅に高めることが出来るのではないでしょうか。

そもそも機械学習エンジニアとは、「機械学習の知識」、「エンジニアリング」、「ビジネス理解」が前提となっており、複合的な職種なのです。
(3つのスキルすべて揃う人材は、メタルキング級に珍しいですが)

私の場合は、数値的な分析が好きだったこと、世の中の法則を発見したいという好奇心があったので、機械学習エンジニアを選びました。

参考記事:AIエンジニアに向いている人とは?|エンジニアが自分の適性を見つける方法

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機械学習エンジニアになるため機械学習の仕事を選ぼう

機械学習の知識を最も効率的に学ぶ方法は、機械学習の仕事をすることです。

自分の強い意志で日々勉強することも大事ですが、自分が成長できる場所に移ることの方が、より大事なのではないでしょうか。

私自身も、自分だけの勉強ではどうしても行き詰まりを感じていました。
その後、仕事でAIを開発する立場になってから、成長を強く実感できるようになりました。環境が人を育てるという側面はかなりあると思います。

魚がいなくなった川で釣りをしても、魚を釣ることはできません。市場で求められる人材になるには、魚の多い川に場所を変えることをおすすめします。