目次
1.スタートアップ業界全盛で深刻なIT・AIエンジニア不足
2.スタートアップ企業に向いている人とは?
3.スタートアップ企業で働くメリットとは?
 メリット①:スタートアップ界隈の人脈
 メリット②:サービス開発の経験が積みやすい
 メリット③:役員クラスへの抜擢人材がある
4.スタートアップ企業への転職は本当に可能か?
5.ブラック企業回避のための転職エージェントの活用方法
6.スタートアップ企業におすすめの転職サイト・転職エージェント
  Geekly(ギークリー)
  TechClips(テッククリップス)エージェント
  マイナビエージェント ×IT
7.スタートアップ転職の注意点

スタートアップ企業は、優秀なITエンジニアの聖地です。革新的な自社プロダクトを開発することは、大きなやりがいを感じますし、新しい技術も身につくので成長実感も得られます。

「AIエンジニアで年収1500万円+ストックオプション」のような優良求人がある一方で、年収400万円で慢性的に残業100時間を超えるようなブラック企業も一部存在します。

本記事では、「大企業からスタートアップ企業に転職しようか迷っている人」や「スタートアップ企業に転職する方法を知りたい人」向けに、スタートアップ企業の特徴と転職方法を解説します。

スタートアップ業界全盛で深刻なIT・AIエンジニア不足

転職サイト「doda」から、2019年8月の転職マーケットの求人倍率が発表されました。

2019年8月の転職マーケットの求人倍率
事務・アシスタント系0.31
企画・管理系:2.19
営業系2.61
技術系(IT・通信):10.8
全体2.79
引用:dodaエージェントサービス「転職求人倍率レポート(2019年8月)」

「技術系(IT・通信)」の求人倍率は10.8倍です。ITエンジニア1人に約10社の求人があります。ちなみに2019年4月は8.5倍でした。ITエンジニアの不足が極めて深刻な状況であり、かつ加速度的に不足感が強まっています。

また「M&A online」から、ベンチャーキキャピタルの投資金額が発表されました。

2018年(1~12月)のベンチャーキャピタル(VC)による国内向け投資額は前年比8.3%増の1361億円となり、4年連続で増加した。投資件数は1287件で、前年を11.8%上回った。
引用:VCM&A Online「VCの2018年国内投資、4年連続増の1361億円に」

2018年にベンチャーキャピタル(VC)からスタートアップ企業に1300億円投資されています。2014年と比較すると、2倍以上の金額です。

スタートアップ企業(=ベンチャー企業)とは、一言で言うと「成長スピードが早い企業」です。「スケールしないと意味がない」「3年以内のIPO必須」というような、成長が至上命題の企業を指します。
情報革命やデジタルトランスフォーメーションの波に乗ろうと、IT系のスタートアップ企業が多く立ち上がっています。主役はもちろんITエンジニアです。

しかしスタートアップ企業は、ITエンジニアが極めて不足しているにも関わらず、学習意欲が低いと思われている中高年エンジニアの雇用意欲に乏しいです。逆に言うと、若い人にはチャンスです。特に近年急速に発達したデジタル領域やAI領域は、扱える人材が少なく狙い目です。

近年のスタートアップ投資では、AI活用が投資条件の一つになってきています。AIが発達し、幅広い業種で適合できるようになりました。VCなど投資家は、出資先企業が競争優位を構築するため、人工知能の活用が欠かせないと考えています。そのため、スタートアップはかなりの好待遇(年収ベースで1000万以上)でAIエンジニアを集めています。

高い年収だけではありません。自由な勤務スタイルに加え、大きな裁量権も得られます。特に2019年はスタートアップバブルで著しいエンジニア不足のため、転職先に困ることはありません。

スタートアップバブルです。チャンスは今目の前に広がっているのです。

スタートアップ企業に向いている人とは?

StockSnap_75VJAZIQQL
スタートアップ企業に向いているエンジニアとは、どんな人でしょうか?

数あるスタートアップ企業を、一言でまとめることは難しいです。ただ、近年のエンジニア不足と労働環境の改善で、年収や待遇が大幅に改善されていることは事実です。

スタートアップ企業に入社して後悔しないと思われる人の特徴をまとめました。

・成長意欲が高くスピード感をもって働きたい人
・数年以内にフリーランスで働きたい人
・現在プログラミングや機械学習を勉強していてエンジニアの実務経験を積みたい人
・AIなど先端技術を活用したサービス開発の実務経験を積みたい人
・会社の理念に強く共感出来ること ←重要

一般的にスタートアップ企業は、「少人数の組織」で「成長を至上命題」にしています。そのため、仕事のスピードが速く、高速でPDCAを回しています。一人のエンジニアが全体像を持って、複数のタスクをこなすことも多いです。マルチタスクでない人間にはきついでしょう。

一番大事なことは、会社理念への共感です。スタートアップ企業の面接では、ここを一番見られます。スキル的に多少見劣りしても、理念に共感してくれる人は、採用されるケースが結構あります。

なぜなら、組織と言うのは、皆が同じベクトルを向いていかないと、大きな成果を出すことが出来ないからです。違うベクトルを向いている人がどんなに成果を出していても、組織全体への貢献は50%とかになってしまいますし、時にはマイナスになる事もあります。

経営者にとって、社員が同じベクトルを向いて働いているかは非常に重要な関心事で、そのベクトルの指針が理念です。なので、もしあなたがスタートアップに入りたいならば、会社の理念に共感できることが第一です。

スタートアップ企業で働くメリットとは?

スタートアップ企業で働くことで得られるメリットは大きく3つあります。

メリット①:スタートアップ界隈の人脈

スタートアップに勤める1つ目のメリットは、界隈の人脈です。スタートアップ界隈にいると、飲み会などで他社の社長やエンジニアと知り合う機会が増えるのですが(オフィスで交流パーティする会社もあります)、特にスタートアップの社長は常に人材を探しているので、繋がっておくと後で拾ってもらえたりします。

大変失礼な話なのですが、個人的に「この人全然仕事できないな…」と思っていたITエンジニアが、仕事を辞めてぶらぶらしていたところ、とある社長の紹介で、有名な優良ベンチャー企業に転職していました。決裁権者である社長との人脈は、非常に強力だと感じます。

メリット②:サービス開発の経験が積みやすい

2つ目のメリットは、サービス開発の経験が積みやすい事です。スタートアップ企業は社歴が短いので、過去の古いシステムを保守するような仕事が少なく、新しいWebサービスを開発するなど攻めの開発に関わることが多いです。最新技術に触れることも多いため、市場価値が上がりやすいです。

また好みによりますが、様々なバックグラウンドの人間が集まり、知恵を出し合って、新しいサービスを開発するという仕事はとても楽しいです。ゼロから新しいものを作るので、自分の意見や開発したものが具体的な形になっていくので、エンジニアにとって強烈な達成感を体験出来ます。

さらにサービス開発は、ビジネス的にリスクが高く、1ヶ月先の未来が全く見えない中での開発業務になります。
私も経験したのですが、チームの雰囲気が、異様なワクワク感に包まれていきます。締め切り効果とつり橋効果を足したような感じでしょうか。打ち合わせの内容も非常に濃いですし、終わるとぐったりするのですが、文化祭前のような感覚で夢中で働いていました。

サービス公開後に後輩が、「社会人になってからの4年間の成長より、この3か月間の方がはるかに成長できた」と言っていたことが印象的でした。

断言したいのですが、「新規性の高いプロジェクトにゼロから参画してフルコミット」することは、エンジニアとして最も成長できる経験です。

メリット③:役員クラスへの抜擢人材がある

3つ目のメリットは、開発のマネジメント経験を積むことで、事業責任者や執行役員などに抜擢されるチャンスがあることです。

「マネジメントとかしたことがないから無理」と思われるかもしれませんが、マネジメントは経験によってでしか身につきません。過去に意思決定をどれだけ行ってきたかでマネジメント能力は決まります。裁量が大きくPDCAのスピードが非常に速いスタートアップ企業の経営層は、マネジメント能力にすこぶる長けた人が多いです。

スタートアップは大企業に比べて、はるかに抜擢人事が多いため、将来CDOやCTOになりたい人にはおすすめです。というより現実的にエンジニアから経営陣を目指すなら、スタートアップ企業に入るしか選択肢はないです。

現在20~30代の人が大会社で40年間死力を尽くしても、役員になれる確率は1%未満でしょう。上がガチガチに詰まっています。また経団連会長の「終身雇用は限界」にある通り、大企業の安定は完全に過去のものになりました。信用できるものは、もう個人の人脈やスキルセットしかない時代になりました。

本ブログでは、生存戦略として、世の中で需要の高い「IT技術・機械学習技術」を身に付け、エンジニアとして実務経験を積み、独り立ちできるスキルを身に付けることを提案します。

参考記事:AIエンジニアは副業からフリーランスが最強!キャリア別おすすめ転職エージェント

※なお、株式公開(IPO)でまとまった金額を得る可能性もありますが(いわゆるストックオプション)、ほぼ運なのであまりあてにしない方が良いです。

スタートアップ企業への転職は本当に可能か?

「スタートアップ企業への入社は難しそう」と思われるかもしれません。求人票を見ても求められるスキルの水準は低くなさそうです。しかし、ITエンジニアは絶対的に不足しています。本当にエンジニアがいないのです。

また、「スタートアップ界隈の優秀なエンジニアに勝てなさそう」と思われるかもしれません。しかし、そもそも優秀なエンジニアは、今現在すでに十分な待遇を享受しており、仕事内容にも満足しているので、転職市場にあまり出てきません。
もしあなたが、求人票の要求水準よりスキルや経験が下回っていたとしても、面接の感触が良ければ内定を取ることは十分可能です。

もちろん最低限の知識は身に付ける必要はあるでしょう。そして勉強したら、自分で何か成果物を作って保存しておくと良いです。

AIエンジニアであれば、AIを組み込んだWebサービスを作って世の中に公開できればベストです。技術力だけではなく、ゼロからサービスを作った経験は高く評価されます。

ただ、サービス開発は思った以上に大変です。AIに食わせるデータもあまり転がってないですし、リリース作業も結構面倒だったりするので、「GitHub」にコードを載せたり、「Forkwell Portfolio」のようなWebサービスを使っても良いと思います。技術ブログも一つの方法でしょう。

このようないわゆるポートフォリオを持っていると、プログラミングが出来ることの証拠になるため、採用側が、「プロジェクトにアサインしても問題のない人材かどうか?」判断することが出来ます。面接申込時にURLを送っておけば、内定獲得率は格段に上がるでしょう。

もし「ポートフォリオとかめんどくさい。早く転職したい」と思われる方は、機械学習の独学に加え、転職エージェントに相談すると良いです。転職活動は早くやってしまった方が経験値が上がり、チャンスを得やすくなります。

転職体験談:転職エージェントにボコボコにされて未経験からAIエンジニアに転職した話

ブラック企業回避のための転職エージェントの活用方法

スタートアップ界隈にも、ブラックな会社が一部残存しています。ブラック企業には要注意です。

幸運なことに、ある程度の規模の会社であれば、会社の口コミサイトなどで情報収集できるので、ある程度は事前にブラック企業のフィルタリングは出来ます。私も「OpenWork」などはかなり見てます。

一番大事なことは、あなたが面接の場で直接社員と会って、自分で判断することです。あなたが「ここ少しヤバいな」と感じたら、きっとその直感は正しいので、周囲がどう言おうがお断りした方が良いです。

また、転職エージェントに職場環境を確認することも大事です。転職エージェントは、常に企業とコミュニケーションして情報収集しています。その情報を利用しない手はありません。

具体的には、下記の手順で転職エージェントを利用していきます。

【転職エージェントを利用した応募方法】
1.  転職サイトに登録して求人情報を検索する
2.  気になった求人を 口コミサイトで確認する(OpenWorkなど)
3.  口コミサイトに情報がなければ転職エージェントに確認する
4.  良さそうな求人なら転職エージェント経由で面接に応募する

この方法を使うと、ブラック企業に入社するリスクを大幅に減らすことが出来ます。そのためにも、スタートアップ企業の情報収集がきっちり出来ている転職エージェントを選ぶ必要があります。

関連記事:【人工知能業界】AIエンジニアが選ぶおすすめ転職サイト・転職エージェント

スタートアップ企業におすすめの転職サイト・転職エージェント

スタートアップ企業に強い、おすすめの転職サイトと転職エージェントをご紹介します。
どの転職サイト登録するか迷ったら、下記の3サイトに登録しておけば間違いありません。

Geekly(ギークリー)

おすすめ度:★★★★☆(現職のITエンジニア限定
求人数:★★★★☆(非公開求人が多い)
使いやすさ:★★★☆☆(東京・神奈川・埼玉・千葉のみ)
年収アップ率:★★★★☆
転職サポート:★★★★☆

Geekly」は、IT業界特化型の転職エージェントです。IT業界特化型のため、ITベンチャー企業など非常に業界動向に詳しいです。

「渋谷のITベンチャー企業」や「IT企業でデータサイエンティストを強化したい企業」などに入社希望される人は、ぜひとも登録しておきたい転職サイトです。

また、求人の80%は非公開求人であり、ITエンジニアやAIエンジニアの案件が豊富です。業界事情にとても詳しく、転職相談を担当するキャリアコンサルタントから業界動向を聞くだけでも勉強になります。

なおGeeklyのホームページは、白と濃紺が基調のサイトで、とても見やすく分かりやすいです。

 

ギークリーに登録する  

TechClips(テッククリップス)エージェント

おすすめ度:★★★★★(現職のITエンジニア限定
求人数:★★★☆☆(求人数は普通)
使いやすさ:★★★☆☆(東京・神奈川・埼玉・千葉のみ)
年収アップ率:★★★★★(高年収求人のみ)
転職サポート:★★★★★(現職のITエンジニアがサポート)

TechClipsエージェント」は、現職のITエンジニア向けの転職エージェントです。現職のITエンジニアが、あなたの転職をサポートしてくれます。

大きな特徴は、「高年収・高待遇の求人に特化している」ことです。全ての求人は年収500万円以上です。2019年前半の実績では、転職者の年収UP率は93%になります。
AI・機械学習、データサイエンティスト分野などの求人も豊富のため、ITエンジニアから高待遇のAIエンジニアになりたい方におすすめできます。

また、Tech Clipsエージェントで取り扱う求人は、「下請け企業の求人はゼロ」です。取り扱う求人は自社開発企業のみ。つまり、人売り派遣企業の求人は扱っていないという事です。

残念ながら日本のIT業界では、下請け多重構造が常態化しています。そのため、ITエンジニアを派遣し安く使い倒すような企業が多数存在しています。

Tech Clipsエージェントでは、そういったエンジニアを軽視する企業の求人を取り扱っていません。つまり、ブラック企業に入社するリスクを極限まで減らせることが可能です

現役のシステムエンジニア(SE)で、これからWeb系エンジニアやAIエンジニアに転身したい方に特におすすめです。

マイナビエージェント ×IT

おすすめ度:★★★★★(未経験者におすすめ
求人数:★★★★★(業界トップ水準)
使いやすさ:★★★★☆(首都圏・関西圏)
年収アップ率:★★★★☆
転職サポート:★★★★★(非常に手厚い!)
 
マイナビエージェント×IT」は、IT・ウェブ業界に特化した転職エージェントです。

1000名を超える営業体制を構築しており、最大手から優良ITベンチャーまで数多くのAI業界の求人を保有しています。非公開求人は80%を超えます。特にインターネット企業のITエンジニア・AIエンジニアの求人が豊富です。

営業体制が盤石のため、企業の内情にも詳しいです。離職率の高い企業や労働時間が長い企業など、マイナビならではの情報を聞くことが出来ます。表面的な業界知識だけではなく、職場環境や会社の雰囲気について情報収集している数少ない転職エージェントです。

また、収集した業界情報をキャリアコンサルタント内で共有しています。そのため求人者は、1万を超える求人の中から、その人にとって最適な企業を紹介してもらえます。
ただし、関東と関西に案件が偏っているため、地方の方にはオススメできません。

特徴のもう一つは、サポートが非常に手厚いことです。職務経歴書や履歴書について丁寧なアドバイスをくれます。マイナビは、10年先のキャリアプランを考える方針で運営しており、業界未経験の方でも、数多くの転職成功に導いています。他社の転職エージェントと比べ、利用者の満足度が極めて高いです。

現職がITエンジニアの方はもちろん、20~30代前半で未経験からITエンジニア・AIエンジニアを目指す方におすすめです。


スタートアップ転職の注意点

スタートアップの転職では特に注意点があります。これだけは覚えておいてください。

・社名をコロコロ変えている転職エージェントには要注意です。ブラックな噂をかき消すために社名を変更している可能性があります。

・「COO候補」「経営幹部候補」などの求人は、あくまで候補です。求職者の目を引くために空手形を出している可能性があります。


ちなみに、現在SES企業に勤めている方は、悪いことは言わないので、こんなブログを読んでないで、さっさとWeb系の自社開発企業に転職してください。あなたの市場価値が高いことは、あなた以外の全員が知っています。エンジニアとして尊重され好待遇を得られる未来が待っているでしょう。

関連記事:未経験からAIエンジニアになる方法