「機械学習を理論からしっかり学びたい」「機械学習ライブラリは少し使えるけど中でどんな計算しているか知りたい」「微分や線形代数の知識に不安がある」という方向けに、素晴らしい教材が発表されました。
Udemyの「【キカガク流】人工知能・機械学習 脱ブラックボックス講座 - 中級編」です。
確かにこの意見はその通りです。
機械学習習得の前に立ちはだかる数学の壁
「機械学習には数学の知識が必要」とか「線形代数や微分が分からないと機械学習は分からない」という声を聞いたことがあるかもしれません。確かにこの意見はその通りです。
機械学習は、線形代数や微分などの数学がベースになっています。そのため、数学が分からないと機械学習は理解できません。
しかし、いきなり線形代数の本を買って勉強すると、高確率で挫折してしまいます。少なくとも私は挫折しました。
「線形代数」という学問だけでも範囲が広く奥が深いです。難易度も低くはありません。高校数学Cから大学レベルの知識が必要になります。
理系の人達は、数年かけて勉強を続けてやっと基礎を習得しています。もし文系の人が線形代数や微分をゼロから習得しようと思うならば、少なくとも数ヶ月は必要になります。
そしてその道は、きっと険しい道になるでしょう。
参考記事:AIエンジニアが教えるゼロから機械学習の勉強法
Udemy「キカガク 人工知能・機械学習 中級編」を受講すべき5つの理由
Udemyという世界最大級のオンライン学習サイトをご存じでしょうか。
機械学習の数学を習得されたい方には、Udemyのキカガク社の研修がわりとおすすめです。理由は5つあります。
①機械学習に必要な数学の知識だけに絞り込まれている
キカガクさんの機械学習講座では、機械学習で使うところだけの「線形代数」と「微分」の知識を教えてくれています。学ぶ範囲が絞り込まれているわけです。そのため、前半2時間程度の受講で、機械学習に必要な数学の知識を理解することができます。
もちろん2時間の受講で、機械学習関連のすべての数学を習得できるわけではありません。
しかし、機械学習のアルゴリズムが、データをどうやって計算しているのかは、本講座で理解することが出来ます。
ゴールに最短距離で突っ走ることで、機械学習に必要な数学を短期間で習得することが出来るのです。
②手で書きながら解説してくれるので分かりやすい
講師の吉崎先生は、「数学は自分で手を動かすことで理解できる」というポリシーをお持ちのようで、説明も紙に数式を書きながら教えてくれます。今回私も動画を見ながら自分で手を動かして数式を書いていったのですが、なぜか理解が進みました。少し調べてみたところ、以下の文章を見つけました。
アメリカの複数の大学で教壇に立つHenriette Anne Klauser氏は『Write It Down, Make It Happen(紙に書いて実現する)』の中で次のように述べています。
書くことで網様体賦活系が刺激されると、大脳皮質に『目覚めろ! 注意を払え! 細かいところまで見逃すな!』という信号が送られます。
※出典元:lifehacker:なぜタイピングより「手書き」は効き目があるか書くことで網様体賦活系が刺激されると、大脳皮質に『目覚めろ! 注意を払え! 細かいところまで見逃すな!』という信号が送られます。
またキカガクさん自身も、ブログで「数学を手書きで学ぶ理由」を解説されています。
特に数学は、手で書いて大脳を活性化することで理解が進む学問かもしれません。
そして、説明もポイントをしっかり教えてくれるので大変助かります。私も機械学習関連で結構な数の講座を受講してきましたが、吉崎先生の分かりやすさは群を抜いています。
③学んだ数学の知識をすぐにプログラミングで教えてくれる
前半に機械学習の数学を学んだあとに、後半は、pythonとnumpyで機械学習をプログラミングの講座が始まります。そのため、機械学習でどのように数学が使われているか綺麗に把握することが出来ます。頭の中がすごく整理されるんですね。整理された知識は、頭の中に定着します。つまり学習効率が非常に高いのです。
また、scikit-learnという機械学習ライブラリの使い方も教えてもらえます。scikit-learnは機械学習のデファクトスタンダードであり、実務でも大変よく利用されています。
しかも実務でよく使う機能に絞って、分かりやすく解説してくれます。まるでカルピスの原液のような講座です。
scikit-learnの解説部分だけでも、受講する価値が十分あると感じました。
④費用が安い
Udemyの講座は、大体2,500円以下で受講できます。本講座も定価は19,800円ですが、常に割引されているので、2,500円を超えることはまずないでしょう。私も1,200円で受講しました。
また、月会費ではないので忙しくて無駄になるということもありません。そして、30日間の返金保証もあります。コスパ最強です。
言葉は悪いですが、2流講師が担当する機械学習セミナーに10万円払うくらいなら、Udemyの人気講師に数千円払って勉強した方が学習効率ははるかに高いでしょう。テクノロジーの恩恵は受けるべきです。
言葉は悪いですが、2流講師が担当する機械学習セミナーに10万円払うくらいなら、Udemyの人気講師に数千円払って勉強した方が学習効率ははるかに高いでしょう。テクノロジーの恩恵は受けるべきです。
⑤いつでも受講できる
オンライン動画のため、「PC・タブレット・スマホ」でいつでも受講できます。勉強は自分の部屋や教室で集中してという考え方は今も根強いですが、ベットに寝っ転がってポテチを食べながら動画を見るのも手軽に勉強できて良いのではないでしょうか。
また、購入したコースは、いつでも何度でも繰り返して受講できます。一度受講して引っかかったり、仕事で利用する重要な部分については、何度も視聴して理解を深めることが出来ます。逆に理解が進んでいる部分は、飛ばしたり講義スピードを速めることもできます。
初級編と中級編のどちらを受講すべきか
Udemyの「キカガク 人工知能・機械学習講座」には、中級編の他に初級編もあります。どちらの講座を受講した方がよいか解説いたします。中級編の対象者:機械学習の勉強しているが数学に苦手意識がある方
「機械学習を数ヶ月勉強しているけど、数学に苦手意識がある」「機械学習ライブラリはある程度使えるけど具体的にどんな計算がされているか分からない」という人なら、中級編がおすすめです。あなたの数学への苦手意識がいくらか払拭されることは間違いありません。
初級編の対象者:高校数学に不安があるもしくは機械学習未経験の方
「機械学習の勉強を最近始めた」「機械学習の本を買ったけど数式を見て挫折した」「中学や高校数学の知識に不安がある」という人は、初級編からの受講がおすすめです。数学は積み重ねの学問のため、中学数学が抜けていると、いくら勉強しても砂上の楼閣です。知識が積み重なっていきません。
初級編は、機械学習の原理を中学レベルの数学から解説してくれるので、文系の方や未経験者の方でも安心して受講できます。Pythonでの実装もできるようになります。
初級編は、機械学習の原理を中学レベルの数学から解説してくれるので、文系の方や未経験者の方でも安心して受講できます。Pythonでの実装もできるようになります。
必要な知識を絞り込み、理論を分かりやすく教え、実装まで踏み込んで解説する一連の流れは、吉崎先生の真骨頂を見る思いです。
ちなみに具体的なレベル感として、「偏微分」や「最小二乗法」などの理解に不安がある方は、初級編から受講されることをおすすめします。初級編で機械学習の基礎を習得できたならば、ぜひ次は中級編で理解を深めてみてください。
機械学習の実務経験者も中級編の受講はおすすめ
機械学習の実務経験者にも中級編はおすすめです。理由は、改めて機械学習のベースは数学なんだなと把握できるからです。数学と機械学習を繋ぐ講座という、ありそうでなかった教材だと感じます。
私自身も今回受講して、機械学習の理解が一歩進んだと強く感じました。
(正直半年前にこの講座を受講していれば、もっと短期間に成長できただろうと悔しい気持ちにもなりました。)
また最終章の「機械学習のビジネス活用編」が面白かったです。
内容を書くとネタバレになりますので解説はしませんが、現場で機械学習案件に携わっている立場から見ても非常に納得できるお話でした。
機械学習を独学で学びたい人にUdemyは選択肢の一つ
キカガクさんの講座をはじめ、UdemyはIT系、特に機械学習を学びたい人やスキルアップしたい人向けには最適な動画サイトです。通勤・通学中などでも勉強することができます。
特にお勧めしたい人は、「機械学習を勉強したい!」という目的が明確な方です。動画で勉強するという事は、自分で好きな時に勉強できる分、自分で勉強しようという意欲が必要になります。
しかし、自分で本を読んで勉強するよりはハードルは低いのではないでしょうか。動画は目と耳の両方を使って学習できるため、理解も進みます。